「パウロは答えた。「兄弟たち。私は彼が大祭司だとは知らなかった。確かに、『あなたの民の指導者を悪く言ってはならない』と書かれています。」」(23:5)
パウロは最高法院に連なる人だったので、アナニアが大祭司だと知らなかったはずがありません。
今日のパウロの発言は皮肉です。
パウロは大祭司アナニアに対して辛辣です。
「白く塗った壁よ、神があなたを打たれる。あなたは、律法にしたがって私をさばく座に着いていながら、律法に背いて私を打てと命じるのか。」(3節)
「白く塗った壁」、それは偽善者、腐敗したペテン師ということです。
大祭司はサドカイ人であり当時の特権階級でした。
パウロが属していたパリサイ人は、サドカイ人が神の律法を守らず、堕落していたことに反発を感じていました。
ですからパウロの発言は激しい論争をもたらしました。
歴史はこの後五十年も経たないうちにサドカイ人の権威が失墜することを伝えます。
神はすべてをご存じです。